こんなところもピカピカに
2024年06月10日
今回のお話は、グランドピアノの調律依頼を頂いた時に発見した異音のお話。
異音というのは読んで字の如く、ピアノを打鍵した時やペダルを踏んだ時などに起こる本来出るはずのない雑音です。
個人的に調律業務も中で一番と言っていいほど難しいのはこの業務だと思います😅
なぜかと言うと、異音の発生源を見つけるのに時間がかかるのと、それを解消する為に部品の修理や交換など、様々な作業が伴うので異音解消に一日を費やすのもザラです😭
さて、今回はグランドピアノの調律依頼でしたが、どうも鍵盤を動かした時に「キシキシ」という音と共に鍵盤の反応も悪かったのです。
初めはアクションの中の接触不良など色々と考えましたが、どうやらアクションは関係ないということが分かり、ひとまずアクションを鍵盤から外して見ることに。すると、鍵盤とアクションが接触しているキャプスタンボタンと呼ばれる部品に錆が!!
そう、今回の異音の原因はこの錆でした。
原因が分かればあとは簡単です。今回は私が使用しているコンパウンド(研磨剤) を使用して磨いていきます。するとどうでしょう、たちまち元の輝きを取り戻しました✨
鍵盤全域の研磨が終わった後にアクションを乗せて異音を確認すると、異音はなくなり、鍵盤の反応もスムーズになりました!
今回の異音の原因はキャプスタンボタンの錆でしたが、これ以外にも無限と言っていいほどの異音の原因があります。
調律師は日々この異音とも戦っているのです...🥹